『さぁ、高齢者向けの施設への入居しよう』と考えた時に、まずは『高齢者向けの住まいにはどういったものがあるのか?』をおおまかに把握しておく必要があります。細かな違いまで把握する必要は現段階では必要ありませんが、「このタイプのホームは介護サービスがあるのかないのか?」「このタイプのホームは自立した人でも入れるのかどうか?」といった概要を把握しておくと希望条件をまとめる際や、それに基いてホームを探す際に役立つでしょう。
また、「有料老人ホームだから、清掃など支援サービスがある」等といった勝手な先入観も捨てておきましょう。思い込みがあると確認を省略してしまい、「こんなハズでなかった」という後悔の元になります。
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有料老人ホームに何を期待するのか?
ホーム選びの第一歩は、自分が思い描くシニアライフに何を望むのか?をまとめることです
2.有料老人ホームに何を期待しますか?
数ある高齢者向け施設の中から「有料老人ホーム」が候補に残った(希望の老後生活が過ごせそう)なら、次に『有料老人ホームに何を期待するのか?』つまり希望条件をまとめます。
一口に「有料老人ホーム」といっても、競争の激化などで各ホーム毎に独自のサービスが提供されていたり、施設内の設備なども様々です。これから先のシルバーライフを有意義なものにするために、失敗しない有料老人ホーム選びのために大事なステップです。
なお、ホームを探すのが入居(予定)者本人でない場合には、意思疎通をうまく図っておかないと「考えていたのと違う」といったことからせっかく苦労してホームに入居しても退去の原因になったり、ご夫婦で入居される場合もご夫婦お二人の意見のすり合わせをしっかりとしておかないと、同様の結果になってしまうことがあります。
- 理想のシニアライフ、不安面
- 老後どんなふうに暮らしたいですか?
そのためにはどういったこと(設備・サービス等)が必要ですか?
今現在または将来に対してどういった不安がありますか?その不安をなくすためにはどういったこと(設備・サービス等)が必要ですか? - 有料老人ホームのタイプは?
- 介護付有料老人ホーム
①ホームのスタッフが介護サービスを提供する。
②包括的にサービスが提供されるため、介護保険1割負担分は介護度によって固定されているため介護度が高い場合は負担分が低くなる
③住宅型と比較して小規模(定員)で居室の広さが狭く、設備もトイレ・洗面といった基本的なもののみ。また年齢層・介護度も高め。 - 住宅型有料老人ホーム
①地域の訪問介護や訪問看護、デイサービスなどの介護サービス事業者を利用するため、必要なサービス・好みの業者を選択できる
②介護サービスを利用するほど負担額も大きくなるため、介護度があがると費用負担が大きくなる
③比較的元気な方が多いホームではホーム内の施設設備(プール、ジム等)が整っている。また、介護付と比較して規模が大きく(定員が多い)、居室の広さや設備(キッチン・風呂)の面でも優れている - 将来も含めて要支援・要介護でも住み続けられるタイプにするのかどうか
今「自立」だからといって将来「自立のまま」でいられる保証はありません。「要支援」「要介護」を対象としていないホームを選択する場合は注意が必要です
- 介護付有料老人ホーム
- 入居時期は?
- いつ頃入居しますか?。元気なうちに入居できるところ、将来身体が弱った時に入居できるところ・・・。
将来の参考として検討をはじめたようなケースでは気にする必要はあまりありませんが、「退院後の入居先」「介護する家族側の都合」など入居を急ぐ必要がある場合もあります。そういった場合には「現在空きがある施設」を優先して探すことになります。ただ、そうした場合でも「あせってホームを探して決めてしまう」ことは非常にリスクが高くなります。退院を促されている場合でも事情を説明することで一定の猶予をいただける場合もありますし、無理な場合でも、ショートステイなどを利用しながら余裕をもって慎重にホーム選びをしましょう。 - 有料老人ホームのロケーション
- 「住み慣れた地域にある有料老人ホーム」
土地勘があるため外出が気軽にできたり、友人が多い 等のメリットがあります - 「子供などの親族が近くにいる有料老人ホーム」
家族が近くにいるという安心感や、家族がホームに訪問しやすいというメリットがありますが、全く知らない土地の場合は「1」のメリットの反対(デメリット)になってしまいます。 - 「都市型有料老人ホーム」
一般的に交通の便が良いので、自らの外出や、家族・知人のホーム訪問がしやすいです。また、娯楽施設や商業施設が近いといったメリットがある一方、比較的料金が高い、自然が少ないといったデメリットもあります。 - 「郊外型/田舎型有料老人ホーム」
閑静で自然などの環境が良い、料金が安い、敷地や居室が広いといったメリットがありますが、交通の便が悪いところでは自らの外出や、家族・知人のホーム訪問がしづらくなります。都会に住んでいた方が「老後は田舎でのんびりと」と考えて安易にこのタイプにしてしまうと、交通アクセスが不便だったりして、不便さや物足りなさを感じてしまうこともあります。
- 「住み慣れた地域にある有料老人ホーム」
- 趣味は?(施設設備など)
- 自分の趣味にマッチしたサークル活動やレクリエーション活動がある有料老人ホームでの生活は、生き生きとしたものになるでしょう。ホームによって「ペット飼育が可能」「温泉付き」「家庭菜園付き」といったものもあります。また、これはすでに入居している方のお身体の状態(介護度)にもよります。できるだけ、自分の年齢や介護度が近い方が多くいるホームを選ぶ、というのも選択肢の1つです。
- 医療的な対応、認知症対応
- 有料老人ホームは医療機関ではありませんので、医療行為(胃ろうなど)が必要になった場合退去しなければならないところが多いのですが、看護師が24時間ホームに常駐したりクリニックを併設することで、こうした医療対応が可能な方でもホームに継続して入居し続けることが可能な有料老人ホームもあります。
また、認知症のある方のホーム側の受入についても、一般的には要介護の方の受け入れが可能なホームでは認知症患者の受け入れが可能なホームが多いですが、一定症状を超える(通常の介護では対応できない、他の入居者・スタッフ・入居者自身に身体的危害がおよぶ可能性がある 等)と退去しなければならないホームもありますので注意が必要です。認知症のケアには専門の知識や経験が大切なため、すでに認知症状が出ている場合には「単に認知症受け入れ可能」というホームでなく「認知症ケアに定評があるホーム」をお探しいただくことも必要です。弊社では利用者の皆様からの口コミや外部評価等によって認知症ケアに定評のあるホームの情報もございますので、ご希望の方はお問い合わせの際にその旨お申し付けください(リンクが開かない方はコチラからどうぞ)。 - 専用居室の希望
- 有料老人ホーム入居後に一番長い時間を過ごすのが「専用居室」です。広さ、タイプ(個室・夫婦部屋・多床室)、設備(温水便座洗浄機能付きトイレ、浴室、電話回線、テレビ回線、電動介護ベッド、収納、洗面台、キッチン、洗濯機置場、冷暖房設備、ベランダ、緊急通報装置 等)などの希望条件を書き出しましょう。
※浴室、キッチン、洗濯機置場は介護型のホーム(居室)には殆どなく、自立型のホーム(住宅型)を探すこととなります。 - まとめる
- 思いつくがままに書き連ねた「有料老人ホームに対する希望条件」をおおまかに優先順位をつけていきます。希望する地域や予算によっては、すべての条件にあうホームが見つからなかった時に、何を優先するか?をランク付けしておくと選択しやすくなります。